ヤオコー(8279)はなぜ好調なのか - 卸売業を深く知るためのサイト

ヤオコー(8279)はなぜ好調なのか

1月31日付日経紙にヤオコー(8279)の2013年3月期第3四半期累計期間(4-12月)の業績観測記事が掲載されたので、それに関して報告する。

日経紙によると第3四半期累計の売上高は4%程度の増加、営業利益は3%程度の増加となったようだ。ここから逆算すると、第3四半期の3ヵ月では4.6%増収、3.0%営業増益と計算され、第3四半期も順調であったことが推測される。小売業各社が依然価格低下に苦しむ中では、出色な業績と言えよう。

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日経紙によるとこの好調の背景は、ポイントカード導入で買上点数が増えたことや11月以降に気温が急低下し、鍋物商材が好調であったこと、おせちも好調であったことを上げている。また、好採算の自主企画商品(PB)で、ハンバーグや餃子など値ごろ感のある品揃えをしたことなどが寄与したとなっている。

そのような内容であったが、この記事では本質的になぜ同社は好調で、他の不調な企業と何が違うのかがわからない。そこで、ここではその点に関して触れることにしよう。

まず、バックグラウンドとしてあるのは、日本では加工食品卸売業の機能水準のコストパフォーマンスが高く、加工食品卸売業に依存する地域スーパーが、大きな本部機構を持ち、自社でさまざまな企画を行う大手スーパーに対して優位性を発揮できる状況が出来上がっていることが上げられる。

そのような環境下において、卸売業の高度な機能とバッティングしない独自の施策を行っている地域スーパーが強い。ヤオコーの場合であれば、特に惣菜分野の自主企画商品の競争力が強いことが上げられる。それゆえ、コンスタントな成長が可能であったと言えよう。

さらに、同社では2012年からポイントカードを導入している。ポイントカードの導入はすでに多くの企業が行っており、必ずしも有効に活用されているとは言えない状況にある。それに対して同社では、ポイントカード導入の本質的な狙いであるFSP(フリークエント・ショッパーズ・プログラム)を徹底する意向で、ポイントカードの導入を開始した。

本来、ポイントカードは海外から導入されたFSPにより、顧客行動を分析して、個々の顧客に合った販売促進を行うものである。しかし、日本では結果的に自社で分析まで行って、カードを有効に活用したところは少なく、ポイントが単なる割引に終わってしまったところが大半である。

同社ではこれまでポイントカードを導入せず、十分研究した上で、本来の目的であるFSPを重視した形でポイントカードを導入している。その結果、顧客の買上点数が明らかに上昇しているという結果が現れたのではないかと考えられる。

ちなみに、四半期ごとの買上点数の前年同期比を見ると、2012年3月期の第1四半期から0.4%、2.1%、1.2%、1.1%と推移していたが、2013年3月期の第1四半期からは、3.5%、2.5%、4.2%と明らかに買上点数の増加ピッチの加速が見てとれる。

なお、同社のポイントカードによるFSPに関してはこちらで解説している。
http://orosi100.seesaa.net/article/269716333.html

また、日本の食品において加工食品卸売業の機能が高いこと、それによって小売業の競争環境が制約を受けていること、またFSPにおけるポイントカードの正しい使い方などは、弊著「日本の問屋は永遠なり」に詳細に分析されています。興味のある方はこちらから内容をご確認ください。
http://cherry100.mods.jp/ra/s/495

これを読むと、なぜ日本では大手スーパーが成功しないのか、また海外企業もうまく行かないのか、地域スーパーの中にはなぜ好調な企業が見られるのかなどが理解できます。

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2013-01-31 | Comment(0) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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