ヤオコー(8279)の2016年3月期第1四半期決算 - 卸売業を深く知るためのサイト

ヤオコー(8279)の2016年3月期第1四半期決算

8月10日にヤオコー(8279)が2016年3月期第1四半期決算を公表したので、それについて報告する。

第1四半期決算の短信ベースでは各項目とも前年同期比ベースの記載がない。そこで、前期の個別決算と今期を比較すると14.7%増収、33.6%営業増益となる。一方、前期の連結決算と今期の非連結決算を比較すると10.2%増収、24.7%営業増益となる。

三味の売上はほぼ同社を通じての販売であることから、実質的な伸び率は個別決算の伸び率である14.7%増収ということになる。一方、営業利益に関しては、三味分の寄与は前年度が通期で4億円弱であることから、仮に今期1億円程度上乗せになっているとすると、実質的にも30%ほどの増益となろう。

上期予想の単体ベースの売上高は9.5%増収で、営業利益は2.3%増益であるので、ともに大幅な超過達成であると考えられる。もっとも、同社の場合、それほど影響があったようには見えないが、前年度の4-6月は若干なりとも消費税増税の反動減があったはずであり、その分売上、利益の今期の伸び率は上乗せとなっていよう。

また、前期には2店舗あった新規出店が今期は1店舗にとどまったことも、利益面ではプラスに寄与したと考えられる。しかも、前期は5月、6月の出店であったが、今期は4月の出店であったことも大きい。

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同社の好調は今更始まったものではなく、前期まで26期連続の増収増益を達成していることからわかるように、構造的な好調さである。

その構造を支えるものが、日本の食品流通構造の特徴である。つまり、加工食品卸売業の高度な流通インフラである。海外先進国では日本のように中間流通業が高度化しなかったため、自社で効率的な流通構造を構築した企業が大手となり、市場を圧倒的に支配した。しかし、日本では加工食品卸売業の中間流通機能が高度であったため、それらを自前で行おうとした大手スーパーが軒並み衰退した。

そして、加工食品卸売業の機能を有効活用した地域密着型の食品スーパーが繁栄している。もちろん、すべての地域食品スーパーが繁栄したわけではなく、生鮮や総菜など加工食品卸売業のカバーが薄い領域で、地域密着型のマーチャンダイジングを確立した企業が繁栄している。

その中で、同社が最も成功した企業であるが、同社以外ではベルク(9974)、ハローズ(2742)、アークス(9948)、アクシアル(8255)、アルビス(7475)などが挙げられる。もっとも、この1、2年は同社が突出して成長しているのであるが、この背景は地域性と同社独特のFSPにあると思われる。

現時点の今期予想PERは29.0倍である。ただし、第1四半期の数字から見ても今期も増額修正は堅そうである。仮に10%増額修正されたとすればPERは26.3倍となる。来期も10%増益であれば23.9倍である。

もちろん、このまま調整することなく上がり続けるものでもなかろうが、同社の場合、現時点では過大な評価になりにくいのではないかと思われる。多くの機関投資家もアナリストも当レポートの内容は結局のところ理解していないと思われる。それゆえ、なかなか買い上げるのが難しく、結果的に大きく上がっているようだが、実態価値を超えて上がってはいないと思われる。

この株価水準からすべての人に薦めようとは思わないが、現時点で保有している人は覚悟を決めて、持ち続けるスタンスでいてはどうだろうか。

なおより詳細はこちらからレポートが入手できる。(有料)
https://form.os7.biz/f/834d07b8/
レポート番号:20150811-8279

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2015-08-11 | Comment(0) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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